キングダムハーツ2FM+が発売されてから10年以上経過して、続編となるKHはいくつも発表されてきましたが、僕の中ではいまだにKH2FMレベルのクリティカルレベル1プレイができるKHが出てきていません。
そこで、KHのレベル1プレイを知らない人にもわかるように、「なぜKH2FMのレベル1プレイはこんなに面白いのか」を僕の考えを含めて説明してみます。
クリティカルレベル1の知識
まず知識として、KH2FMのクリティカルモードの特徴の中で、レベル1プレイをする場合にも影響がある項目を書き出すと以下の通りです。
- 「スタンダードモード」とくらべて、敵から受けるダメージが2倍に、敵に与えるダメージが1.25倍になる
- 「スタンダードモード」とくらべて、ソラ、ドナルド、グーフィーの、勝利ボーナスによる最大HPや最大MPの上昇量が半分になる
- ロクサスの初期APが50ある
- 以下のアビリティを最初から習得している
- 『EXPゼロ』、『フィニッシュプラス』、『MPヘイスラ』、『リアクションアップ』、『ドロー』、『ラックアップ』×2
ロクサス編でアビリティを装備できるようになった直後、レベルが上がる前にアビリティ『EXPゼロ』を装備すれば、経験値が得られなくなるためずっとレベル1のままプレイができるという仕組みです。
※通常プレイする場合でのクリティカルモードの特徴の詳細説明はこちらで。
ダメージアップ
KH2では、「最低ダメージ保証」としてエネミーに与えるダメージの下限が、バトルレベルごとに決められています。その下限のダメージにクリティカルモードの特徴である、「敵に与えるダメージが1.25倍になる」という要素が合わさることで、レベル1でも十分なダメージを与えられるようになっています。
そのため、与ダメージについて困ることはないばかりか、特に留まりし思念など隠しボスたちは、ソラの攻撃力がかなり上がっていないと下限のダメージしか与えることができないようになっているので、スタンダードモードレベル99攻撃力56のソラより、威力1.25倍補正を持つクリティカルモードレベル1攻撃力5のソラの方が火力が高くなることはザラです。
もちろんレベル1プレイでは先述した最大HPの低下・受けるダメージ2倍に加えて防御力もないに等しいので、数発も耐えることができませんが、KH2のエネミーは攻略法を見つければ大体ノーダメージで撃破できるように作られているので、そもそもダメージをくらわなければいいという考えで
「敵の攻撃を完全に見切って撃破する」
「(逆にすぐゲームオーバーに出来るため)失敗したら即最初からリトライ出来る」
という、アクションゲームとして最高に楽しい体験をしやすい環境を提供しているゲームモードになっているのです。
クリティカルモードのアビリティ
クリティカルモードでは初期APが50もあるということで、レベル1のままで一切APが上がらずとも最初から最後までゲームを進行することができます。
つけたいアビリティを常に全てつけておくことはできませんが、場面ごとに装備するアビリティを変えて攻略するということこそが面白いと思っています。
以下は、クリティカル初期習得済みアビリティについての考察です。
フィニッシュプラス
コンボ後のフィニッシュ技が連続で出せる
このアビリティだけで、「たたかう」のコンボフィニッシュを連続で決めることによる爽快なダメージアップや、「たたかう」と「まほう」による多彩なコンビネーションが可能となります。
「マグネ」からフィニッシュ技につなげたり、コンボフィニッシュを当てつつ「リフレク」で無理やりガード、といったアクションを実現させるこのアビリティを初めから装備できることはクリティカルモードが面白くなっている要因の一つです。
MPヘイスラ
MPを使いきったあとのMP回復スピードが50%アップ
MPヘイスラありの場合となしの場合を比べると、MPチャージ完了時間は約15秒ほど違います。特にボス戦では「たたかう」だけではできない事を「まほう」でカバーする事も多いので、より「まほう」を使いやすくするための配慮でしょう。
リアクションアップ
リアクションコマンドで与えるダメージが50%アップ
開発スタッフは、レベル1プレイ時の火力をさらに少しでも底上げしようとしてくれていることが、このアビリティが初期習得されていることからわかると思います。
KH2FM以外のレベル1
KH2FMのクリティカルモードレベル1プレイの素晴らしい点をまとめると、
- 「たたかう」を中心とした戦い方が最後まで通用する
- 火力(与ダメージ)がしっかり出て爽快
- エネミーの攻略方法を考えないとクリア出来ないからこその面白さ
- 初期習得アビリティにより幅が増えたアクション
- そもそもKH2のアクション性がシリーズの中でもかなり面白い方である
ちなみにKH2のアクション性の面白さについては、この動画を見れば他の作品との決定的な違いがわかるはず。
ここまで来ればもはや2FMレベル1プレイの素晴らしさに異論はありませんね?
ではここで比較するために、他のKH作品のレベル1を少し紹介してみます。
KH1FM
HD版になって、プラウドモードにEXPゼロのアビリティが追加されたことでレベル1プレイが可能に。
今作ではEXPゼロのアビリティ自体に強烈な補正がかけられていて、装備することで火力も防御面もかなり強化されます。
しかし、アビリティはほぼレベルアップで習得するKH1の仕様は変わらないため「ライブラ」も「リフレクトガード」もレベル1では使えません。
ドッジロールだけで敵の攻撃を全て回避などはできないため、KH1は面白いですがレベル1にはあまり向いてない感じですね。
KHBbSFM
HD版ではEXPゼロをつけているとそれなりの火力がでるように調整されたので悪くないと思います。ただし、「たたかう」だけだと2~3ダメージで固定されているのでボスによって10分~30分くらいの長期戦になる点が個人的にあまりよろしくない。
また、BbSはボス敵の反撃の仕様が特殊なため、攻撃の隙にコンボを叩き込むという爽快感に欠けるのが難点。
KH0.2
こちらも発売後のアップデートでクリティカルの火力調整がされたこともあって、今では「レベル50」プレイがかなり面白いです。
KH2FMのレベル1と同様、自分の成長こそがレベルアップとなっていて理不尽な要素が少ないので、僕の中ではKH2FMにもう一歩で届く面白さと言っても過言ではありません。
最後に
KH2FMの開発スタッフは、ゲームの細部まで考えて作りこんでいるので素晴らしいということです。
例えば、無印KH2の時はレベルアップで習得だったアビリティ「ライブラ」をFMでは勝利ボーナスによる習得に変更しています。レベル1を意識した調整ですね。
このような無印→FMでの数々のバトルに関する調整や秀逸なボス戦の追加、さらに2FMで追加された「たたかう」を変化させるアクションアビリティは「エリアルダイヴ」「フラッシュステップ」「ラウンドブレイク」「マグネスプラッシュ」ですが、技の内容を見るとどれも無印2のかゆいところに手が届かなかった部分を見事にフォローした素晴らしい構成であることがわかります。
こんなことができるのはゲームを熟知した超優秀な人材達であるとお見受けしています。
ということで、KH1と2を作ったという伝説の開発チーム、「東京チームのKH」をもう一度だけでいいから見てみたいというのが僕の本音ですね。
コメント
KH3はリアクションコマンドが必要だったと思います。
KH2FMはリアクションコマンドがあるおかげて敵の猛攻を凌ぐ→リアクションコマンドからの反撃を爽快に行えました。
KH3はリアクションコマンドがないため戦闘がシチュエーションコマンドの無敵技ブッパの単調戦闘になっています。
シチュエーションコマンドも悪くはないとおもうので、次回作はリアクションコマンドとシチュエーションコマンドの2つを混在した戦闘システムなら面白いと思います。
BbSや3Dの戦闘がつまらない理由なんですが、制作スタッフの戦闘バランス調整の匙を投げた感がありました。
敵が怯むとゴリ押しが可能になるため戦闘バランス調整がめんどくさい。そうだ!!基本怯まなくして無敵技でHP削っていく仕様にすれば楽だ!!と考えたのでしょう
リアクションコマンドは良かったですね。
特にKH3の大型ボス戦なんかにはわかりやすく反撃できるように特殊シチュエーションコマンドがあっても良かったと思います。(今回のリミカシグバールの「ショーダウン」のように)
3Dは開発期間が短いためか目立ったバグも多かったですし、そんな妥協もあったのかもしれません笑