本作はKHHDリマスターでは遊ぶことができないKINGDOM HEARTSの一つです。
KHシリーズの中でも物語面で評価が高いスリーファイブエイトデイズオーバーツーは、PS4やPS3のリマスターでは映像作品となっていて、ゲームプレイ部分は楽しむことができません。
10年以上前に発売されたため、もしかしたら知らない人も多くなってきたかもしれないということで、DS版はどんなゲームなのかというのをKH超ファンの僕が紹介します。
物語
まずは、映像作品ではカットされているということからさほど重要ではないということなのでしょうが、僕が気になった映像作品ではオミットされた物語の要素を少し挙げてみます。
若干の違い
DAY27~ 闇の海岸
ゼムナスとサイクスの会話後、最後にゼムナスがロクサスに向かって呟く「おまえはまた眠るのか…」発言が映像作品では削除されています。
DAY224 ロクサスVSシグバール
オリンポスコロシアムの闘技大会に出場したロクサスが、決勝戦の相手として登場したシグバールと対戦することになります。
DAY298 亀裂
映像作品の映像の前に、サイクスによって「シオンを連れ帰るように」とロクサス・アクセルに下される命令の部分と、映像の後の、ロクサスがアクセルを問い詰めるシーンがカットされています。
DAY354 真実
謎の装置を設置するミッション中に、機関に従っている自分に疑問を持つロクサスの葛藤。
DAY355 届かない言葉
機関からの脱走を図ったロクサスを阻止しようとするサイクスとのバトル。
ちなみにロクサスVSシオンのバトルシーンはPS4ではDLCで追加されましたね。
2分くらいの短いムービーですがやはりバトルシーンがあると面白みが増しますな。(というよりこのシーンの場合元々が不自然すぎた)
ナレーションベース
例えば、DAY118「休暇の過ごし方」や、DAY152「スイッチ」など、映像作品では文字だけで語られる部分もDS版ではもちろん一つのイベントとして会話劇が繰り広げられます。
ディズニー勢・ハイネ・ピンツ・オレット
映像作品ではこれらのキャラクターのセリフはほぼ全てカットされていますが、DS版では各ワールドでオリジナルストーリーが展開されます。
- アグラバー
- 砂嵐の被害から復興しようとしているアグラバー。
- オリンポスコロシアム
- フィルに弟子志願者と間違えられたロクサスがオリンポスコロシアムで訓練する話。
- ビーストキャッスル
- ビーストがビーストキャッスル中を傷つけ回っている時のこと。
- ハロウィンタウン
- 新たな驚かせかたを模索しているジャック。
- ワンダーランド
- 謎のハートレスとハートの女王に振り回されたワンダーランド。
- ネバーランド
- フック船長・スミーのお宝探し。
13機関員とのふれあい
ミッションに行く前、拠点マップ「闇と光を紡ぐ庭」にて待機している13機関メンバーに話しかけるというのもこのゲームの楽しみ方の一つです。
13機関メンバーがミッションに同行する場合もあります。
ゲームプレイ
他のKHタイトルとは大きく違い、日々出されるミッションをクリアすることでゲームを進めていくというつくりになっています。
ミッションは、ハート回収ミッションやボスハートレス討伐ミッション、ワールド調査ミッションなどいくつかの種類があり、さらにストーリーモードでプレイできるミッションをミッションモードにて最大四人プレイできるという、今作は「KH版一狩り行こうぜ!」を楽しめる唯一のゲームです。
システム
たたかう・まほう・アイテムの三つのコマンドをXボタンで切り替えてバトルを行うナンバリングタイトルのようなバトルシステムに、このゲームだけのパネルシステムが組み合わさった独自のシステムになっています。
バトルシステム
DSでKH2のような操作性を限りなく実現できたゲーム。例えば、エアスライドからグライドにつなげての高速移動ができるのはとても嬉しい。
カメラ操作はスティックがないため基本的にLRボタンで操作ですが、PS2版KHもそうだったことを思い出す。つまり慣れれば悪くないですね。
HPが黄色部分まで減った時に使えるようになる、Aボタン長押しで発動する各キャラ固有の必殺技「リミットブレイク」という独自のシステムもあり、普通に面白いいつものKHです。
パネルシステム
まほう・アイテム・アビリティ・武器、そしてレベルまで全てをパネルで管理するという面白いシステム。8×5のマスのなかで、形の違うパネルをうまいこと組み合わせるのが個人的に好きです。
セットしたパネルのみがミッション中有効になり、まほうやアイテムはセットした数だけミッション中使用可能になります。そのため、まほうの使用は計画的にする必要がありますね。(MPはない。)
このシステムは、簡単にプレイヤーキャラクターの性能を変化させることができるので、例えばレベルパネルをセットしなければお手軽にレベル1プレイができるなどの応用がきく素晴らしいシステムだと思います。
ミッションモード
このゲームの真骨頂と言えるのがミッションモード。
なんと13機関メンバーに加えて、シオン・ソラ・リク・ドナルド・グーフィー・王様がプレイアブルという、前代未聞の19キャラ操作が可能なKHなのです。
ドナルドとグーフィーを操作できるのは現在このゲームだけなので、それだけで希少性があります。映像作品を見るだけでなく、実際にゲームで遊んでみてほしいと思う理由には十分です。
ただし、ミッションモードによる多人数プレイをしないとゲームのコンプリートができない仕様なのはやめて欲しかったですが(泣)
終わりに
358/2Daysは、ファンなら一度プレイしておいて損はない面白いKHです。
紹介するためにもう一度ちゃんとプレイした結果、バトルもよくできていて文句なしにオススメできることが判明しました。かの有名なスカイルーラー戦でさえも、攻略法を見つけることができればプラウドモードでもそこまで難しくないはず。(昔プレイした時は詰みかけたけども)
そういえば、今回紹介はしていませんがゲーム中度々演出される「下画面のソラ」というDSの二画面を使った粋なストーリー演出があることも忘れてはいけない要素でしたね。
物語を知るだけなら映像作品で十分ですが、期待を裏切らないKHがここにはあります。
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