ASIAN KUNG-FU GENERATION、通称アジカンの2019年現在最新のオリジナルアルバムがホームタウンです。
毎回素晴らしいアルバムをリスナーに届けてくれるアジカン。
「ホームタウン」の名前の理由は知りませんが、どんな場所で聴いても変わらず素晴らしいバンドサウンドを聴かせてくれるアルバムです。
アルバムの全体像
アジカンなので、基本的にメンバー4人のバンドサウンドを聴くのが今回も醍醐味です。
しかし、今までのアルバムと違ってホームタウンを初めて聴いた時はアジカンなのにどこかキャッチーさというものが少ないように感じました。
「あれ、アジカンどうした…」と最初は思ったものの、とんでもない。
2週聴き、3週聴いた時点でそのサウンドの良さから最高傑作かもしれないと思い始めました。
アジカンの円熟したバンドサウンドによる、アルバム中統一されたサウンド感と聴かせる最高の流れ。(曲順)
収録曲10曲で約40分という短さから、エンドレスリピート必至の大名盤でした。
曲の感想
- クロックワーク 4:02
- ホームタウン 2:57
- レインボーフラッグ 3:40
- サーカス 4:37
- 荒野を歩け 4:19
- UCLA 5:18
- モータープール 3:23
- ダンシングガール 3:10
- さようならソルジャー 4:25
- ボーイズ&ガールズ 4:40
1曲目 クロックワーク
バス停の喧騒のような音から始まって、アルバムの導入の役割を果たしながらミドルテンポでしっかり聴かせる名曲。
静かなギターアルペジオと、激しいギターソロの対比が印象的です。
2曲目 ホームタウン
バスドラムと、まさに弾けるスネアドラムから始まるこの曲は、一曲通してドラムが主張していますね。
ウキウキさせるような弾けたドラムサウンドに、それを盛り上げるギターフレーズがとても秀逸。
3曲目 レインボーフラッグ
のーみーちーにさきほこるリンドウかわ↓べぇりの
ずんずん刻んでいくベースと、それに乗っかったギターの最高のブリッジミュートが聴けます。それを引き締めるもう一本のギターのサウンドが冴えています。
曲展開も素晴らしく、この曲は今までになかったアジカンの新たな境地かもしれません。
4曲目 サーカス
イントロでギター炸裂!前曲からの流れでこのイントロが流れてくると痺れざるを得ない。
寒い冬の空を思わせる空気感をサウンドで表現できていますよね。美しいロックバラード。
5曲目 荒野を歩け
このアルバム中において、もっともキャッチーなメロディを持っていると思います。
ギターの弾き語りのように始まって、続いて一気にバンドが演奏をスタートするアレンジはやはり引き込まれます。それがこんな素晴らしいメロディーならなおさらですね。
「背面三回〜」の直前のコード進行と、そのパート中で登場するアジカンにありがちなオクターブ上がるメロディーラインがかっこよくて好きです。
6曲目UCLA
ランドマーク1曲目「All right part2」のようなコーラスだけの担当ではなく、女性ゲストボーカルによる単独歌唱パートが入るのには流石に驚きました。
曲としては、サビ以外は抑えめだが、サビで爆発するタイプの曲。
このアルバムはジャケットの印象も含め「夜」のイメージが強く、その中で中核を担う大事な曲だと感じました。
7曲目 モータープール〜9曲目 さようならソルジャー
ギターとベースのかっこよさ。
アジカンのギターバンドとしての顔がよく見えてきます。サウンドがかっこよすぎる。(特にさようならソルジャー)そしてこの3曲の流れの良さも必聴。
10曲目 ボーイズ&ガールズ
この曲を聴くと学生時代のことを思い出して泣けてしまうような、歌詞で語りかけてくる大名曲。
夢も希望もまだはじまったばかりだと高らかに歌う後藤さんのボーカルが涙を誘う。ここでもリードギターが曲を効果的に彩ってくれているんですよね〜。
最後に
アジカン久しぶりのアルバムは、すっかり大人のサウンドに成長した音楽を、40分という時間に凝縮して堪能させてくれます。
昔のアジカンとは確実に違いますが、僕は正統進化した最高傑作のアルバムだと思っています。
POPさとROCKさを見事融合させた素晴らしいアルバムを作ってくれたASIAN KUNG-FU GENERATION。次はどんなサウンドを聴かせてくれるのか、次回作への期待が膨らみます。
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